芦屋の文化と歴史を文学の視点で綴る・谷崎潤一郎記念館へようこそ
 
2017年 春の特別展
和らんまん 〜谷崎の愛した絵画、工芸、着物〜
 会期 2017年3月25日(土)〜 6月25日(日)
 いつも美に満ち溢れていた谷崎潤一郎の作品世界。それは、「和」の伝統美を背景と しながら生み出されてきたものでした。
 春の特別展では、こうした美意識を見事に映し出す文豪お気に入りの美術品を、一堂 におみせします。目を奪う絵画・工芸、とりわけ、谷崎ゆかりの女性たちが愛した数々の着物の彩りの、 今の世ではもはや夢のまた夢かとも思わせるほどの豪奢なしつらえは、きっとため息を誘うことでしょう (※着付協力は日本和装学園神戸校・安藤綾子総合学園長)。

 展示では、主に四つの作品を通して、「和」の美匂い立つ谷崎的美学の全貌を紐解いていきます。

□「春琴抄」〜伝統の美は闇に目覚める〜
 谷崎が生れた明治の頃の日本橋。そこには、「光輝く大都市東京」の姿はまだまだ遠く、 妖しくも美しい江戸の闇の世界が息づいていました。移住先の関西の文化と風土にも触発され、 モダンボーイだった谷崎の中で、幼い頃に親しんだその闇の伝統美の水脈が浮上してきます。 大阪の老舗薬種問屋を舞台にし、盲目の美女が主人公となった「春琴抄」は、そんな闇の中に目覚めた美の世界の申し子なのです。

□「源氏物語」と「細雪」〜二つの古典美〜
 平安貴族社会の古典美の粋を現代によみがえらせた「谷崎源氏」。その伝統美の世界 を基調としつつ培われた、近代日本の市民の美意識・美的ライフスタイルのエッセン スともいえる「細雪」。二つの作品世界は、女性美を核心としながら、千年の時を越え て響きあい融けあっていきます。

□「瘋癲老人日記」〜棟方板画のクールジャパン〜
 洋画からスタートしつつ日本の版画の伝統に行き着いた「棟方板画」のクールなジャポニズム。 それは、谷崎の美意識がたどってきた道のりと一脈通じるものです。 「瘋癲老人日記」の乾いた美とエロティシズムの世界が、棟方の挿画によって見事に可視化されていきます。

皆さま、「和らんまん」の谷崎文学の世界を、とくとご堪能あれ!

■特別展開催時の記念館入場料は一般400円、65歳以上200円、高校・大学生300円、中学生以下無料となります。

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© Tanizaki Junichiro Memorial Museum of Literature,Ashiya.